自分にもできる、簡単肩もみ&ツボ押しのコツ・やり方まとめ
2017.12.18 | 1,834 views
今や国民的なお悩みと言ってよい「肩こり」。マッサージに行っても、数日後にはまた肩が凝る・・・。そんなお悩みの方は多いかと思います。今回は、マッサージに行かなくても、自分でできる肩もみ、ツボ押しのコツややり方をまとめてみました。
間違ったマッサージをしていませんか?
肩こり解消のためにセルフマッサージをする方も多いかと思いますが、実は誤った方法でやり続けることで筋肉を傷めてしまったり、肩こりが酷くなってしまう場合があります。
強く叩いたり、力まかせに指で揉む
肩こりの原因のひとつに、「筋肉の緊張」が挙げられます。筋肉が緊張すると、血流が滞りやすくなり疲労物質が蓄積されます。
この、こりの原因となる疲労物質は筋肉の奥深くに溜まるため、強く叩いたり力まかせに指で揉んだとしてもほとんど効果はありません。
このような方法でやり続けると、健康な筋肉まで傷つけてしまったり、かえって肩こりを助長してしまう場合もあるのです。
過度なストレッチ
パソコン作業などで同じ姿勢のまま長時間過ごすと、筋肉が固くなり、肩こりや背中や腰に違和感を感じることがあります。
ストレッチは、固くなった筋肉を伸ばして血行を促してくれるため、こりの解消には効果的です。
しかし、ストレッチを行う場合は筋肉を正しく伸ばすことに気をつけなければなりません。無理な方法で筋肉を伸ばしてしまうと、こりや張りが酷くなってしまうこともあります。
シップなどの市販薬を使う
肩こりの原因は、単純な筋肉疲労によるものの他にも、精神的ストレスやホルモンの乱れによっても引き起こされるといわれています。
いつでも手軽に利用できるシップ薬などは、一時的にその症状を緩和してくれますが、あくまでも対症療法です。
シップなどの市販薬を繰り返し使用し続けることで、むしろ肩こりが慢性化してしまうこともあるのです。
簡単肩もみ&ツボ押しのコツや方法をご紹介します
ここでは、正しいセルフマッサージのポイントや、肩もみ&ツボ押しのコツをご紹介します。
肩の上げ下げ
息を大きく吸いながら肩を上に引上げます。このとき、肩と肩甲骨までをしっかり引上げるイメージで行うのがポイントです。
肩が上がりきったら、今度は息をゆっくりと吐きながら、力を抜いてストンと一気に肩を落とします。
これを数回繰り返すだけで肩や肩甲骨まわりの緊張が和らぎ、ぽかぽかとしてきます。
肩甲骨まわし
肩こりが気になる人はもちろん、座って過ごす時間が多い人や猫背ぎみの人にもオススメなのがこの「肩甲骨まわし」です。
イラストのように手を肩の上に軽く乗せたまま、肘で円を描くようにして大きく肩全体をまわします。
肩甲骨がしっかり動くことを感じながらゆっくりと大きくまわしましょう。肩甲骨まわりの筋肉を緩めることで、胸部が開くため呼吸がしやすくなります。
寝る前に行うと、リラックスして眠れる効果もあります。
鎖骨マッサージ
イラストのように鎖骨にそって手を置き、肩から内側に向かってやさしくさすります。
鎖骨は、リンパやめぐりが集まっている場所でもあるので、ここをマッサージすることで血行不良を改善し、こりの原因をつくる冷えを予防します。
慣れてきたら、指先全体を使って軽く押さえるようにしても効果的です。このとき、鎖骨の上は避けて、鎖骨まわりの柔らかい部分をほぐすイメージで行いましょう。
3つの首をさする
肩こりを解消するためには、肩や首まわりのめぐりを良くして冷やさないようにしておくことが大切です。
冬の寒い時季はもちろんですが、実は夏の暑い時季でも体は冷えを感じています。
体の中でも大きな血管が通っていて、なおかつ外気の影響を受けやすい“3つの首”(首・手首・足首)は、さすることで血行を良くして体を温める効果があります。
気が付いたときにささっとさする癖をつけて、日頃から冷えない体づくりを心掛けましょう。
肩こり解消のツボ
ストレッチやマッサージとあわせて、肩こりのツボを意識して刺激することで、より効果的に肩こりを解消することができます。
ここでは代表的な肩こりのツボをご紹介します。
肩こりを和らげてくれるツボの中でも特に、肩井(けんせい)というツボは、こりや張りを感じる首や肩まわりの筋肉をほぐすのに有効です。
肩甲骨や背中まわりのつらさにも働きかけて緊張を緩め、気になるこりを緩和してくれます。
また、これらのツボを押すときは、指の腹を使い、ゆっくりと垂直にツボを押し込むようにして刺激しましょう。
このとき、やみくもに強い力で押したり、ぐりぐりと動かしながら押さないように気をつけましょう。
肩こり解消に役立つ便利グッズ
最後に、肩こりに役立つ便利グッズをご紹介します。セルフマッサージの他に、便利グッズも上手く利用しながら体を健やかに保ちましょう。
自分に合う枕を見つける
枕は、実は肩こり解消の最強アイテムのひとつです。
肩こりを解消するために気をつけたい枕選びのポイントは、まず、頭・首・肩の3点をしっかり支えられるもの。
そして、適度な弾力と高い流動性があり、寝返りをうっても頭の形にフィットしてくれるものを選ぶのが大切です。
枕の素材自体にもやわらかく柔軟性のあるものを選ぶと良いでしょう。
足うらシートで冷えない体に
肩こりに限らず、筋肉疲労や痛みの原因として体の冷えが挙げられます。
日頃から冷えない体づくりをすることは、筋肉疲労の蓄積を予防し、肩こりが発生しにくい状態をつくることができます。
市販の足うらシートの中には、遠赤外線を含む素材を使用しているものもあり、貼るだけで寝ている間に体を温めて冷えを防いでくれます。
ヘッドマッサージで血行促進
実は、頭皮にも「こり」があります。頭皮をマッサージすることで血行が促進され、首や肩まわりのめぐりが活発になります。
市販のヘッドマッサージャーは手軽に頭皮マッサージができるので、お風呂上りなど血行が良いときに合わせて、肩まわりのマッサージと一緒に頭皮マッサージもしてみましょう。
まとめ
パソコンやスマートフォンの普及により、長時間同じ姿勢で過ごすことが多くなり、肩こりを抱える人も多くなっています。
肩こりの原因となる疲れを溜めないようにするためにも、日頃からのマッサージやストレッチを上手く取り入れて、常に体のめぐりを良くすることを心掛けましょう。
また、どうしても肩こりが酷い場合は、一度、マッサージ店や整体院で施術を受けることもおすすめします。
この記事の監修

- 関口 由紀
- 女性泌尿器科医 ・医学博士 ・横浜市立大学客員教授 ・日本泌尿器科学会専門医 ・日本東洋医学会専門医 横浜市立大学大学院医学研究科修了、平成17年横浜元町女性医療クリニック・LUNA開業。 現在女性医療クリニックLUNAグループとして4つのクリニックで総合的な女性医療を行っている。